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2009年12月14日

桜えび漁

 どーも~ HUANGです >゚;)))彡=3=3=3=3

 先日桜えび漁の撮影へ行ってきましたたこ


 実はFUMIさんはなんと諏訪丸という桜えび漁船の船長でもあるんです。その漁の光景を是非残したいということで。カメラマンとして漁に同行してきました。


 サクラエビは体長約40mmほどで、体はピンクの半透明。昼間は水深200m位の所にいて、夜間は20~60mの所まで上がってくる。そのため漁は夜間に行われる。そしてご存知のとおり日本国内では駿河湾でしか獲れません。その理由からサクラエビを保護する意味もあり国内では珍しいプール制で漁業を行っています。プール制とは漁を行った皆で獲れた獲物の売り上げを皆で山分けするシステムである。桜えび漁の場合、日本国内で決められた120隻の漁船が一晩で一回のみ網を引き、水揚げされたサクラエビの売り上げを山分けする。誰がどう頑張ろうと皆均等に分売される。そのためサクラエビが乱獲されることがなく、保護につながる。


 今の時期の桜えび漁は大井川河口の沖で行われている。春になると伊豆方面の南側から北側にかけて、秋は三保半島沖から大井川河口沖へと。駿河湾内を反時計回りに移動しているサクラエビに合わせて網を張る。この日は由比港から港を出て大井川河口沖へ漁に行った。出港時間は午後の3時。スタート時間と同時に由比漁港からは約90隻の漁船が一斉に競うようにして目的地へと向かった。


 移動時間は約2時間その間日は沈み徐々に辺りが暗くなっていった、その間誰も知らない海中では200mもある海底からサクラエビが前足を掻き、垂直に上がってきている。海は陸上と違い闇を照らすものがない。だが桜えび漁は違った、気付けば回りには120隻の漁船で囲まれ備えついている照明で周りは明るくなり、まるで多摩川に浮かぶ屋形船の集まりのようであった。


 やがて相方舟と網を張る場所を無線でやり取りをし、狙いを魚探で定め投下された。その日によって異なるが今回は網を約50mくらいの深さまで沈めた。サクラエビが遊泳していると思われる層に網が達し、船を走らせ網を水平方向に引き始める。この時エビが網に入っているかなんて船の上からは誰にもわからない。網を下ろすのにあーじゃないこーじゃないと喧嘩のように騒いでいたが、このときだけは暗黙の時間が続いた。これまでの3時間はこの20分間のためにしてきたようなものだ。漁師たちは何を思っていたのかはわからないがこの間、険しい顔をして海面を見つめているものもいれば、なにやら海に向かってスクワットしている人もいた。


 まもなく漁師たちが動き始めた。網の引き上げ作業が始まったのだ。船上は騒々しくなり、やがて網の始まりのほうが巻き上げられてきた、そこにはぽつぽつとサクラエビが引っかかっていた。FUMIさんはローラ(網を引き上げる機械)で引上げ作業をしている船員に話しかける「網軽い?」っと。ローラの調子で網の中身が大体予測できるのだ。だが船員は首をかしげて「軽い」と返事をした。後に相方船が横付けしてきて縄で結ばられ、この2隻の船の間から深海に沈んでいたサクラエビがサーチライトに照らされ暗黒の海に姿を現し始めた。網の中はピンク色に染まり。まるでピンク色に染まった海水を掬っているようであった。


 昔は網をわっしょいわっしょいと掛け声を出しながら網を素手で引き上げていたのであろおうが、今は違う。網をある程度引き上げ、後は網の中のサクラエビは全てポンプで吸い上げ、直接その先にあるコンテナ行きだ。


 この日は結局15キロ入るコンテナが100杯近く(約1.5トン)獲れた。大漁でも不漁でもなかった。どちらかというと良いほうである。


 もちろん帰港中は獲れたてのサクラエビをちょこっと生で頂きました、見た目はピンク色に透き通り、まるでピンクダイヤのよう、長く伸びたひげを摘み、口の中へと運ぼうとするが揺れた船内で左右に振れ不器用ながらも口で必死に追いかけかじりつく。殻は柔らかく、噛み潰した瞬間サクラエビの甘い汁が染み出し、微量の海水の塩味が絶妙に混ざり合った。その時、口の中の味を感じ取る器官味蕾は混乱し、自分は一瞬美味しさのあまりに気絶しそうになった。「ううう... 旨い これが獲れたてのサクラエビか...」 と思わずつぶやいてしまった。漁師は毎回こんな美味しいものが食べられると考えたら羨ましくなる。自分も漁師になったら... なんて妄想してみる。


 真っ暗の海中を全速で由比港へ向い無事に帰還。時間はもうすでに8時半を回っていた。獲れたサクラエビを載せている船は全て先に着岸し、サクラエビは即市場へ運ばれ、冷蔵された。次の日には、早朝から競に掛けられ、1杯およそ55,000円で落とされた。


 我々が普段陸上では見られない暗闇の海上では、こんなドラマが毎晩のように繰り返されていたんですね。桜えび漁は網を引く20分間のために移動や準備に6時間も費やす。長い時間をかけ、たった一瞬海に桜の花を咲かせる。まさに桜のように美しく儚い作業である。毎日同じ生活を繰り返していると同じ光景しか見えません。たまには普段行かないような場所に行ってみたり、いつもより早起きして山や海に行ってみると違う世界を発見出来るかもしれません。ぜひ山や海や川へ行ってみてはどうでしょう?

         


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Posted by NATURAL ACTION GENERAL STORE at 23:21Comments(0)海の話